建築現場で行われる地鎮祭とは
地鎮祭とは
地鎮祭というのは、施主・施工会社・工事関係者を集めて神職（神主）が執り行う伝統的な儀式です。建物を建てたり土木工事をする際に、その土地の氏神様の神主を招いて現地で執り行います。お供え物を用意し、祝詞をあげてお祓いをする。そして工事の無事や安全、建物や施主の家の繁栄を祈るという、昔から日本で大切にされている儀式です。家を建てる前の土地で執り行われているのを見たことがある人も多いでしょう。地鎮祭の手配や準備は、建物の施工会社に依頼して行われるのが一般的です。
神主さんに依頼する
地鎮祭は、日本で昔から大切にしている、その土地の氏神様をお祀りする儀式です。その為、通常であれば施工会社を通して、その土地の氏神様を祀る神社に依頼し、神主によって執り行われます。ただ施主によっては宗教上の理由で神式が執り行えない場合もあるので、寺へ依頼したり、キリスト教式で行われる場合も無いわけではありません。そのあたりについては、事前に施主に神式以外の希望があるか確認をすると良いでしょう。
地鎮祭のタイミングはいつが良い？
地鎮祭は、一般的には六曜で吉日に当たる日「大安」「友引」「先勝」の午前中に執り行うのが良いとされています。それとは反対に、「仏滅」「先負」「赤口」「三隣亡」は避けた方が良いと言われています。とは言え、工事は天気による影響などを受けやすかったり、ある程度の計画があったりもするので、本来日本のお祭りには関係のない六曜にこだわりすぎる必要はありません。工事が円滑に進むよう、施主と関係業者と調整をして日程を決めていきましょう。
地鎮祭で必要なもの
地鎮祭は、神社ではなく建築工事の現場で行われますが、氏神様の力を借りてお祓いをする行事ですので、祭壇やお供え物が必要です。お供え物についても細かく決まりがあるので、そちらを紹介します。
準備するもの
- 祭壇
南向き、または東向きで、お祓いをする土地の中央に設置します。 - 青竹・笹竹
祭壇の四方にしめ縄を張る時に、四方に建てる柱として使用します。 - 盛り砂・盛土
祭壇の右側に、円錐形にして置く盛り砂・盛土です。 - クワ・スコップ
地鎮祭中に行われる穿ち初め・刈初めと言われる儀式に使用します。 - しめ縄
地鎮祭を行う際に、祭壇の四方に巡らせて聖域を区切るために使用します。 - お供え物
これらに加え、祭壇に用意するお供え物、榊、人数分の湯呑か紙コップ、半紙20枚、玉串料1～2万円を施主が用意することになります。
お供え物
準備するお供え物は、米・酒・海の幸（鯛など）・山の幸（果物）・野の幸（地面の上にできる野菜と、地面の下にできる野菜）・塩・水などです。それぞれ量が決まっているものもあります。また、地方によってはその土地によって決まった風習がある場合もあるので、依頼する神社にその土地の決まりを確認、決まりに従って準備を進めます。
