建築積算士について解説
いくらあれば建築物を建てられるのか、建築工事のコストを計算するのが建築積算士。資格職ではないものの、建築技術者としてのキャリアアップにつながる、建築コスト管理士試験の受験資格でもあります。
ここでは、日本建築積算協会が主催する建築積算士の仕事内容や、資格の概要についてまとめました。
建築積算士とはどんな仕事か?
どんな業務内容?
建築物の工事費を、必要な建材の数量などから計算していく仕事です。設計事務所や建設会社のコスト管理の部署に配属されることが多く、適切な建築費用を出すために欠かせない存在となっています。
どんな資格が必要?
建築積算士は、資格職ではありません。資格がなくても仕事は可能です。将来的にコスト管理のプロとして建築コスト管理士へステップアップしたい人や、コスト管理の基礎を身につけたい人に向けて、「建築積算士」資格が用意されています。
建築積算士の将来性
建築工事を行う際、コストの見積もりをせずに工事をはじめることはありません。建築業が生き残っている限り、必要性のある職業です。また、コスト管理ができる人間は管理職への道も開けてきます。企業内でのキャリアアップの手助けとなる資格なので、積極的に取得を目指すとよいでしょう。
建築積算士の資格概要
認定試験は、公共社団法人日本建築積算協会が主催しています。
建築積算士の条件
満17歳以上であれば、学生でも社会人でも受験可能です。また、受験時点で「建築士」「建築施工管理技士」資格を持っている場合、学科の一次試験は免除されます。
建築積算士試験について
試験は年1回。10月頃に1次試験、1月頃に2次試験が行われます。会場は、1次なら全国9都市、2次なら全国10都市です。
受験手数料は27,500 円(税込)円で、1次試験合格者は2次試験の手数料は免除。ただし、学生会員や建築積算士補は13,750(税込)円かかります。1次試験は3時間の学科、2次試験は短文記述1時間、実技試験4時間半の長丁場です。
建築積算士の合格率
建築積算士試験の合格率は、40%~70%と言われています。合格点は公表されていませんが、60%から70%が合格ラインだと考えておきましょう。ただし、2次試験に関しては足切りが存在しますし、実技は計算問題です。参考図書にあげられているガイドブックを読み込み、満遍なく勉強しましょう。