建築士を目指すなら知っておきたい色彩とは?
建築士は色彩の知識も必要です。色は人の心に影響を与えるだけではなく、複数組み合わせると見え方にも影響します。色彩は、建物のデザインを考える上で無視できない要素なのです。
そもそも色彩とは?
色彩とは、色や彩りのことを意味しています。色は単なる「そう見えるもの」として完結するのではなく、人の目や心を刺激し特別な意味を持つものです。古来より儀式でも重要な意味を持ち、現代でも表現に用いられています。
三原色について
加法混色に使う3つの独立した色光、減法混色で使う3つの吸収媒体の色のことです。三原色を用いると、元の色とは異なる色を作ることができます。3つの色がすべて別々であれば色光は問いませんが、一般的には高い順度を持った、赤色、緑、青の色がよく使われます。
加法混色
三原色には3つの独立した色光を使う加法混色があります。スクリーンに異なる3つの色光を投影したとき、重なる部分が元々の3色とは違う色になる現象です。三原色を用いて加法混色すれば、多種多様な色を作れます。
減法混色
加法混色は色光を重ねて異なる色を作る方法ですが、逆に、色を吸収する媒質を重ね合わせる減法混色もあります。3種の吸収媒質は減法混色の三原色です。代表的な吸収媒質として、シアン、マゼンタ、イエローが用いられます。
色を表すマンセル表色系とは?
色の表し方に、マンセル表色系があります。表色系は色を記号や数字で表すものです。その中で、世界的に普及している表色系に、マンセル表色系があります。1905年にアメリカの美術教育者で画家の、アルバート・マンセル氏が考案しました。
カラーオーダーシステムにより、色の三原則で物体色を表示しているのが特徴です。マンセル表色系には「The Munsell Book of Color」があります。JISにも採用されたJIS標準色集であり、デザイン業務の中でも実際に使われています。
合わせて知っておきたいマンセル記号
マンセル記号はマンセル値とも呼ばれており、色相、明度、彩度の順番で表します。明度と彩度の間にはスラッシュを入れるのが特徴です。色相は、たとえば、Rなら赤、Yなら黄色というようにアルファベットが割り当てられています。赤、黄、緑、青、紫の基本5色相、間にYRの黄赤、GYの黄緑とあり、合計10色で構成されています。
明度は11段階で、理想的な白は明度10、理想的な黒は0とし、理想的な白と黒の間を11段階に均等に分けているのが特徴です。彩度は0の無彩色から、離れるに連れて、1、2、3と数値が上がります。割り当てた記号に基づき、例えば5R4/14と色を表すのです。
参照元:DICカラーデザイン株式会社_マンセル表色系とは(https://www.dic-color.com/knowledge/munsell.html)