建築士になるには?夢を叶える基礎知識
このページでは、建築士になるために押さえておきたい基礎知識をまとめています。これから建築士を目指そうという人、もしくは建築士という職業に興味がある人はぜひ参考にしてみてください。
建築士になるには?
建築物をデザイン・設計する建築士は「専門的で難しそうな仕事」というイメージが強いようですが、実は「建築士になりたい!」という志さえあればなれる職業なんです。学力や年齢、性別関係なく誰でも目指すことができます。建築専門の学校に通って国家資格を取れば、その日からあなたも建築士です!
国家資格と聞くとハードルがかなり高いように感じますが、心配しなくても大丈夫。建築士になるための基礎知識をまとめているので参考にしてみてください。
数学が苦手でも建築士になれる
「建築設計=数学」というイメージが根付いていますが、実は中学校卒業レベルの数学力でも目指せる建築士の設計分野が存在します。「意匠」「構造」「設備」という3分野についてそれぞれ解説しているので、数学が苦手な人はチェックしてみてください。
ただ、数学が苦手でも建築士になれるとはいえ、最低限の計算能力はもちろん求められます。中には複雑な計算を必要とされる場合もありますが、建築設計は分業制なので、計算が得意な人に外注して仕事を進めることも可能です。大切なことは建築士になりたい、建築に携わる仕事がしたいと思う気持ちです。
先入観で数学が苦手だから無理だと思っていても、専門学校や現場で経験を積んでいけば自然と能力は身についていくので心配はいりません。
数学が苦手な人でも目指せる建築士の設計分野とは?建築学科の入試に数学がない専門学校は狙い目
一般学科の学力に自信がない人は必見!専門学校の建築学科は、数学をはじめとする入試を設けていないところが多い傾向があります。
専門学校の建築学科入試試験は必要書類の提出、面接、小論文のみとなっている場合がほとんどです。建築の道に進みたいけど、入学するための学力が心配という人にとっても受験しやすい内容となっています。
大学建築学科の推薦入学は、高校時代の成績が良くないともらえないことがほとんどです。専門学校と比べると条件が厳しくなっています。ですが、専門学校の推薦入学の場合、大学の推薦条件に満たなくても推薦をもらえる場合があるのがポイントです。
ここでは専門学校建築学科の入試・推薦に関する情報を詳しくまとめているので、進学先の下調べを早めにしておきたい人はチェックしてみてください。
入試をパスできる?専門学校建築学科について大学と専門学校の違い
「4年制大学の建築学科」と「専門学校の建築学科」では、取得しやすい資格や身につくスキルなどの強みが異なります。
専門学校の場合、学校にもよりますが在学期間は2年か3年というところがほとんどです。そのため大学と比べると、二級建築士の試験を一早く受験することができ、早い段階で実務経験を積めます。
一方、大学の場合は4年制となるため、建築についてはもちろん一般教養など幅広い教養を身につけられるのがメリットです。一級建築士の合格率が高いともいわれています。建築士といっても色々なジャンルがあり、目指す方向によって学ぶ教科も変わってくるのもポイントです。まずは自分がなりたい建築士のイメージを持ってから進路を選ぶと良いでしょう。
建築士を目指すうえでどちらを選べば良いのか分からず迷っている人は多いはず。それぞれの強みを紹介しているので、違いを知りたい人はご参考ください。
4年制大学建築学科と専門学校建築学科の違いは?建築士の仕事が向いている人の特徴
建築士が向いている人と聞いてパッと思い浮かぶのは、創造力の高さや手先の器用さ、頭の良さを持つ人ではないでしょうか?しかし、「本当に建築士に向いている人」の特徴は、スキルやセンスとは別のところにあります。
建築士は建物をデザイン、設計する職業ですが建物と建築士だけの関係では成り立たない仕事です。営業担当、現場スタッフなど多くの人と関わりながら仕事を進めていきます。何よりも、依頼主、お客の要望があってこそできる仕事です。
卓越したスキルや知識はもちろん大切な要素ですが、仕事をしていく上ではそれ以外の人との関わり方が重要なポイントにもなってきます。逆に建築士に向いていないタイプも知ることで、自分が向いているか判断しやすくなるでしょう。
建築士に向いている人の特徴を3タイプご紹介しているので、当てはまるかどうか覗いてみてください。
建築士の仕事が向いているのはこんな人!建築系専門学校の選び方
建築学に特化した専門学校へ進学したいと考えている人のために、専門学校の選び方に関する情報を詳しく解説しています。選び方のコツは全部で5つ、「先輩の評価」「サポート内容」「取得できる資格」「クラスの人数」「オープンキャンパス」です。
全国にも建築系の専門学校は数多くあり、ホームページやパンフレットを見るとどれも良さそうですが、実際の教育体制や資格取得の体制に違いがあります。講師も学校によっても違うため教わる内容にも差が出てくるでしょう。
卒業後の就職先も重要となります。専門学校は企業との繋がりもあることから、きちんとした企業と繋がっている専門学校を選ぶことも大切です。時間とお金をかけて通う専門学校なので、後悔しないように選びましょう。
建築系専門学校を選ぶ前に知っておきたい豆知識社会人は夜間を上手く利用しよう
日中は働いている社会人でも建築士を目指すことは可能です。働きながら国家資格取得の勉強に励むには、専門学校の夜間クラスがおすすめです。
昼間に働いている方が多く、社会人経験を積んだ人がいる分、昼間の学校と比べると年齢層は高くなる傾向があります。昼間に建築関係の職場でアルバイトをすることで、より実践的な仕事を経験しながら学ぶことも可能です。
ですが、科目指定を受けた学校を卒業した後に就いた仕事でないと、実務経験としてみなされません。受験資格を取得するための実務経験には加算されないということを念頭に置いておきましょう。
夜間クラスの受講内容や取得できる資格の詳細が気になる人はご一読ください。
社会人必見!建築系専門学校の夜間クラスについて建築士になるために必要なこと
建築士になるためには建築士資格が必要で、まずは二級建築士の取得をしなければなりません。指定の学校で単位を取得しなければ二級建築士の試験は受けられないため、学校生活の中でしっかりと建築に関した勉強をしておくことが必要となります。建築士は知識を得るだけで務まる仕事ではなく、アイディアを生み出す感性や創造力、お客様への対応力なども求められるでしょう。
まずは何をするべきなのかを知ったうえで、プランを組み立てていけば、建築士への道はより進みやすくなるはずです。これから建築士として活躍したい人は、まずは自分自身が建築士に向いているのかを含めて、確認してみるとよいでしょう。建築関係の学校では何を学ぶのか、必要となる能力は何かなど、様々な角度から解説します。
建築士になるためには建築士の就職先について
建築士の資格を取得したら、建築士として活躍したいと思うでしょう。しかし、どこに就職するのかによって求められるスキルや業務が異なります。建築士がどのような職場に就けるのかを解説しているので、これから建築士になりたい人は、「どんな建築士になりたいのか」を含めてチェックしてみると良いでしょう。建築士の仕事の幅が広いことが分かります。
建築士の就職先としては主に建築設計事務所、建設会社、ハウスメーカーなどが挙げられます。それぞれ働く内容は異なり、職場にもよりますが、初めのうちは必ずしも建築の仕事をこなせるとは限りません。時には雑用や事務的な仕事をしたり、営業マンと一緒に外回りをすることもあります。
就職後、具体的にどのような仕事内容をこなしていくのかをしっかりと確認するようにしましょう。就職先で多くの経験を積めば、自分で独立して事務所を開業することも可能です。自分の将来のビジョンと合致した就職先を選ぶようにしましょう。
建築士の就職先について建築業界に入るための志望動機
建設業界の門を叩くための志望動機は、人によってさまざま。簡単なようで、難しいと感じる人もいます。志望動機も自己アピールの一つです。自分の個性を出したいとの思いがある一方、選ぶのは相手なのでどのように伝えるかという工夫は必要です。自分にとっては良い内容でも、相手はマイナスとして捉えることもあります。どのような志望動機が良いのか、面接時に気を付けるべき点、履歴書の作成方法等についてまとめました。
どれだけ自分自身に熱意があっても、伝える相手が納得できる理由でなければいけません。しかし、納得してもらうためにはいくつか気を付けるべき点があります。建設業界の門を叩くためには学校での勉強も大切ですが、志望動機のようにこれらの部分もまた大切になるので覚えておきましょう。
建築士といっても様々な仕事があり、志望する業態によっても志望動機は異なります。どこにでも通用するようなありきたりな文面で作成するよりかは、より業種に特異的な内容の方が望ましいでしょう。
建築士という仕事は、一度資格を取得したらそれで終わりというわけではありません。仕事の中でも多くの学びがあり、日々成長していく必要があります。そのような向上心をアピールすることも大切です。
建築業界に入るための志望動機専門学校が決まったら引越しも考えよう
専門学校への入学が決まったら次は新生活の用意ですが、引越しが必要な方もいるのではないでしょうか。親元を離れて新生活をする学生にとって、引越しはとても大切なものです。引越しの経験がない方もいるかもしれません。そこで、引越しの流れや期間別に大切なことなどをまとめてみました。後で慌てないためにも、必要なことは何か知っておきましょう。
専門学校に入学する4月は社会全体が新年度となり、新しい環境に変わる時期です。そのため4月の新生活に向けて引越しをする人は大勢います。年度末は引越し業者にとっても忙しい時期となるため、引越しをしようと思っても予約が取れないという事態も少なくありません。
入学を直前に慌てて引越し業者を探しても、すぐに見つからない場合もあります。専門学校への入学が決まったら、早期に引越しの準備を進めていくことが大切です。
引っ越しの準備について建築士会について
建築士として働いている人の多くが、「建築士会」という会に参加しています。建築士会は「日本建築士連合会」の略で、建築士がお互いに交流を深めたり、スキルを高めるためのネットワークとして講習の開催や委員会運営をしたりなどさまざまな活動を行っているのが特徴です。他にどのようなことをしているのか、建築士会の特徴や行っている活動や実績について知っておくのも良いでしょう。
建築士会では、他者には伝わりにくい建築士の実績や研鑽を示す証明書の発行、仕事をしていく中で生じるリスクに備えた保証制度、社会貢献を目指した活動など、建築士として働いていく上で必要なサポートを受けられるのがメリットです。
建築士会について建築士の年収について
建築士は勉強をして試験に合格し、資格を取得した人だけが就くことのできる専門性の高い仕事です。建築士の年収は就職先や個人の能力によって差はあるものの、一般的なサラリーマンの平均よりも高い水準となっています。
中には独立開業をして、高収入を得ている建築士もいます。ですが、二級建築士や木造建築士は一級建築士と比べてそれほど高い収入は期待できないかもしれません。働く職場の規模によっても差はあります。建築士として働いていくには、資格の種類や職場による年収の違いなどを把握しておくことが大切です。
建築士の年収について建築士の仕事とスケジュールについて
建築家の仕事は側から見ると華やかな印象ですが、お客さんとの打ち合わせに始まり、プレゼンや現場監督、図面作成、役所への手続きなど、タイトなスケジュールで行動しています。外での仕事も多く、打ち合わせ時間も日によってバラバラ。休日に打ち合わせが入ることもあります。特に締め切り間近になると、残業時間も長くなるハードな仕事です。
そうはいっても、建築家はなるべくしてなった人がほとんど。休日にも建築に関わっている場合が多く、建物や展覧会を見に出かける人もいます。
非常にクリエイティブで活動的な建築家の仕事ですが、一般的にどのようなスケジュールで動いているのか。建築家の1日のスケジュールや仕事内容、勤務時間・休日などについて解説します。
建築士の仕事とスケジュールについて建築学科でやるべきことと基本的な授業について
建築家にとって道具はとても重要です。授業で使うノートから、パソコン、ハードディスク、筆記用具、道具を入れるカバンまで、学生生活の必需品となる道具と選び方を知っておきましょう。
また、学校にもよりますが通常3年生からスタートする建築ソフトの勉強も、早めにスタートすることが肝心です。建築学科の学生が使う建築ソフトの種類は非常に多いため、1年生から勉強を始めるのがおすすめ。建築関連の本を読んだり、多くの建築物に触れたりすることも、建築を深く理解する上で大切なことです。
建築学科の授業は学内で学ぶものと学外で行うものがありますが、ここでは学内で行われる基本的な授業についてまとめました。建築学科の授業の種類、何を学ぶかなどについてご紹介します。
建築学科でやるべきことと基本的な授業について高卒から建築士を目指すには
高卒からでも建築士になることは可能ですが、高校の土木・建築科を卒業している場合は一級建築士の受験資格を取得するまでに7年、普通科を卒業している場合は一級建築士の受験資格を取得するまでに11年という非常に長い実務経験を積む必要があります。
高卒と大卒の場合の違いも多く、建築士試験を受験して合格するには、物理や化学の知識も必要です。学費という経済的な負担は掛かってきますが、建築士の勉強が出来る上に大卒資格も取得できます。実務経験の期間短縮もできるため、通信制大学へ通うことも建築士になるための一つの方法です。実務経験の期間短縮だけでなく、専門的に建築を勉強出来ることは、大きなメリットにもなります。
高卒からでも建築士を目指すのであれば、自分がどの状況にあてはまるのかを確認しておくことが重要です。
高卒から建築士を目指す道のりについて女性建築士のすすめ
建築士と言えば、男性のイメージが強い方も多いと思います。しかし、そのイメージは過去のものであり、今は女性建築士も活躍している時代です。
一級建築士の試験結果でも女性合格者の割合は右肩上がりで増加し続け、最近では3割ほどを女性が占め、二級建築士においては合格者の4割近くが女性となっています。
建築士への依頼の中で多いのが戸建住宅ですが、女性建築士の場合、女性ならではの目線が生かされた家事動線や視覚的、感覚的なものを大切にした設計提案をできるのがメリットです。女性建築士だからこそ、奥様の希望を伝えやすいという点もメリットと言えるでしょう。
女性建築士について建築士になるためには物理が必要なのか
建築において、物理は欠かせない要素です。
しかし、物理が苦手だからといって建築士を諦めることはありません。「建築士になるだけ」であれば物理が苦手でも対応できます。もちろん、最低限の知識を身に付ける努力は必要です。
建築士の試験範囲において必要な範囲はどこなのか。また、建築学科に進学した場合にどの程度まで物理を勉強しておく必要があるかを知ることで、どうすれば良いのかが見えてきます。
建築士になったとして、実務面でどの程度物理が必要になってくるのかを知ることで道は切り拓けてくるものです。基本的には大学4年生までに習う範囲の知識があれば、例え構造設計や設備設計の分野であっても十分に対応できます。実務で経験を積むことで、自然と覚えていけるでしょう。人気のある意匠設計の分野であれば、物理を必要とすることなく仕事をすることもできます。
建築士を目指しているのであれば、最低限の努力をするところはどこなのか、どうすれば目標に近づけるのかをしっかりと理解して邁進しておきましょう。
建築士と物理の関係性について管理と監理の違い
建築士に関する仕事として、「管理」と「監理」という2つの言葉があります。同じ読み方をしますが、役割や行っている業務は別物です。2つの役割には、立場や監督する分野に違いがあります。建設プロジェクトを成功させるために大切な「管理」と「監理」の仕事の役割や実際に働く際にどのような違いがあるのか、知っておいて損はないでしょう。
管理と監理の違い建築デザインに対しての考え方
建築デザインは、実用性と美しさを両立させるのに欠かせないものです。長年にわたって使用される建物だからこそ、施工主の希望を叶えるだけでなく、機能と美しさを備えていなければいけません。
良いとされる建築デザインには、主な特徴があります。美しく機能的な建築デザインの考え方とは、どのようなものかについてもまとめました。建築デザインの考え方に大切な点や何が必要とされるポイントについてご紹介します。
建築をデザインするうえでの考え方とは?40代未経験で建築士になるには
未経験の人が建築士を目指せるのかは気になる点です。特に40代になると、本当に建築士の資格を取得して建築士として働くことができるのか、年齢制限のようなものはないのかと疑問に思う方もいるでしょう。
現在は建築士の受験要件が改正されたことによって、40代の方が受験しやすい環境になりました。他にも40代の未経験の人が建築士を目指すために知っておきたいポイントや建築士になるために必要なことをご紹介します。
40代未経験で建築士になるには独学で建築士になれる勉強方法とは
建築士になるための勉強は専門学校に通ったり、独学をしたりなどの方法があります。
ただ、建築士というのは幅広いスキルや知識が求められる仕事のひとつです。デザインに加えて、法律や防災といった部分も考慮しなくてはいけません。
そのため、非常に幅広い範囲を学ぶ必要があります。そうなると独学での勉強を不安に思ってしまうのも、無理はありません。
しかし、決して不可能ではなく、実際に独学で合格された方もいます。もちろん、実際に建築士の資格を取るのは簡単ではありませんし、多くの勉強時間が必要です。
そこで、建築士に合格するために必要な勉強時間と具体的な勉強方法・合格するために必要なものを解説していきます。
また、建築士と合わせて人気のある宅建士とのダブルライセンスを持つメリットについてもお伝えしていきます。
独学で建築士になれる勉強方法とは海外で建築士になるには
建築士は何も日本だけの仕事ではありません。海外でも活躍されている建築士は多くいらっしゃいます。海外の情緒溢れる建物やテクノロジーを感じるような建物に魅力を感じる方も大勢いるでしょう。
ただし、海外で建築士になるのは簡単なことではありません。各国の建築試験制度の内容を理解する必要があります。
そこでこちらの記事では各国の建築試験制度の内容をお伝えしていきます。試験名称・資格名称・試験方法・受験資格・合格率について解説しているのでチェックしてみてください。
また、海外での建築士資格を目指すだけではなく、海外で活躍するために持っておいた方が良い資格についても触れています。海外で建築士になるのは簡単なことではありませんが、まずは知ることで夢の実現に一歩近づけるはずです。
海外で建築士になるには建築士の今後について
建築士になりたい、建築士になった、という方が不安に思うことのひとつとして建築士の今後でしょう。
職業を選ぶときはやりがいや楽しさと同時に、その将来性についても気になる方が多いようです。
建築物というのは時代を反映するもの。建築物にはその時代を生きる人の考えや社会で求められるものが映し出されています。
そこでは多彩な考え方が求められ、それを表現するスキルが必要になってくるでしょう。
このような部分は今後、建築士として活躍していくためには重要なことです。
そこで、本記事では建築士の将来性やAIの進歩による需要の変化・今後求められるものについてまとめました。建築士としてこれからも生きるための方法を解説していきます。
建築士の今後について建築士に必須の構造力学と勉強法について
建築士試験では「構造力学」の問題が出題されます。構造力学とは、応用力学の一種で、構造物が外部からの荷重(重さ・圧力・外力など)を受けたときの反応や抵抗力について解析を行う学問です。
構造力学は建物を構造的に安全に設計するために欠かせない学問でもあります。長く壊れない建物を建設するために習得しておくべき分野です。
建築士試験における構造力学の出題数は6~7問程度ですが、専門用語と構造計算の問題がメインとなるため、数学や物理が苦手な人にとっては難しいと感じるかもしれません。しかし、出題内容の傾向を事前に予測し、その部分の試験対策を効率よく行っておけば、全問正解することもできるはずです。
構造力学の勉強方法は、過去問を解くことと、計算の公式と流れを暗記するなどがあります。建築士試験は過去問と似たような内容が多くなるので、過去問を解くことができれば本試験でも相当な点がとれるでしょう。
構造力学の知識と勉強法について建築士・建築家・設計士の違い
一般的に、建築業界の専門家に対して使われる呼び方には「建築士」「建築家」「設計士」といったものがありますが、それぞれの違いを正しく理解できていない人もいらっしゃるかもしれません。
建築士とは、一級建築士や二級建築士のような国家資格を取得したうえで建築分野に携わる人を指します。資格取得には試験への合格や実務経験などが必要です。
一方、建築家や設計士は国家資格によって規定されている職業でなく、建築分野で活躍している人の通称です。
企業によっては建築士のことを分かりやすく建築家や設計士と呼んでいる場合もありますが、建築家や設計士の中には無資格者として働いている人もいるため、肩書きだけで経験や実績を判断しないように注意しましょう。
建築士・建築家・設計士の違いについて建築士が使うプログラミング言語とは?
コンピュータープログラミングの普及が急速に進む現代において、建築のつくり方も変化しています。建築においてプログラミングが使用されている例としては、日照日射や風など環境シミュレーションから周囲に与える影響を計算するなど、プログラムを利用して多くの建物が建設されているのが現状です。
しかし、プログラムを「書く」という作業はソフトウェアの使い方を覚えてオペレーションすることと比較すると、コンピュータ自体や情報の専門的な知識や技術が求められます。
そのため設計者や技術者の意図に合うプログラムを書くというスキルは、建築における設計や構造などの分野とは別の、新たな分野である「情報分野」としての専門性が必要となってくるでしょう。
建築士が使うプログラミング言語とは?試験に出てくる建築史
建築史とは学科試験に含まれる科目です。様々な時代の建築物を、建物が建てられた順番やそれに関連する人物、さらにそれに関連する出来事についても覚える必要があるため暗記科目と捉えられます。
また、満点を取ることが難しく上位者と下位者の得点差がつきにくいという特徴があります。
一級建築士の学科試験は、5科目計125問の4肢択一試験です。二級建築士の学科試験は、4科目計100問となります。その中で建築史の出題割合は、学科試験全体で見てみると多くありませんが、年度によってバラつきがあり、5問以上出題されている年もあります。科目ごとに「足切り」のラインが設定されているため、1科目でもラインを下回ってしまうと、不合格となるため、建築史の問題数が少ないからと言って“捨てる”というのはリスクがあると覚えておきましょう。
勉強方法としては、膨大な量を暗記するとなるとキリがないため、足切りをされないレベルで勉強していくことがポイント。建築史の流れをざっくり掴んでおき、過去問をみて出題されたことのある建築物を中心に把握することが重要です。なお、建築史の問題は、建築と代表的な建築物の組み合わせを問われます。建築物について年代順で暗記していれば解けるというわけではないので注意が必要です。
試験に出てくる建築史建築基準法とは?
建築基準法とは、日本で暮らす人々の生命・健康・財産が守られ、安全で快適に暮らせることを目的とし、建物や土地に対してルールを定めた法律です。この法律の対象となるのは、建築物、建築物の敷地のほか、設備、構造、用途も含まれます。
この建築基準法に基づき、建築制限が設けられており、建物の用途のほか、建ぺい率、容積率、高さ、斜線制限など、敷地に建設予定の建物の「形態」に関連する制限、ほか敷地と道路との関係などの制限が定められています。簡単に言うと、土地に対して建築が可能であるかどうか、建築可能な土地であれば、どのような建物が建築できるのかということ。
土地を所有していれば、どのような建物を建ててもいいというわけではなく、消防車などの緊急車両が通過できるだけの道幅を確保できているかどうか、隣家との通風の確保ができているか。近隣の敷地に生じる日陰を一定時間に抑えられているかなどを判定しなければなりません。
さらに建物をつくるということは、周辺地域との関連は無視できず、新しく建物を建てることはその地域の景観も変化を伴うことから、「まちづくり」という側面も持っています。まちづくりに寄与することも、建築基準法の目的のうちの1つと言えるでしょう。
建築基準法とは?建築設備とは
建築設備とは、簡単に表現するとライフラインに関わる設備のことで、建築に設けられている各種設備を指します。建築基準法においては、電気、ガス、給水、排水、換気、暖房、冷房、消火、排煙、汚物処理の設備、煙突、昇降機、避雷針が「建築設備」として第2条第三号で定義されています。建築設備に該当すると、「建築物」の扱いを受けるため建築基準法の適用を受けることになります。
建築設備の目的は、一般の建物では、安全で安心、快適な環境をつくること。工場などの建物では、製造している品質の確保や生産性の確保、さらに美術館や図書館、博物館などでは貴重な文化財や資料の保存が目的とされています。
建築設備とは建築構造とは
建築構造とは、建築物の構造形式、構造材料などの総称です。一つの建物は柱、壁、床など主体構造部分と、建具、造作、諸設備、配管などの非構造部分で構成され、骨組みの形式や力の流れ方、使う材料や架構の作り方などによって様々なバリエーションがあります。
建築構造とはこれらの要素を全て含んだものです。建築構造の役割は、地震や風水害などから建築物を守り、居住者の安全性を保証し、かつ快適な環境を実現することです。
建築構造とは免震・耐震・制震の違いとは
地震に備えた建物構造の代表的なものとして、免震・耐震・制震の3タイプがあります。それぞれの工法やメカニズムは異なります。免震は建物と地面の間に免震装置を入れ、地盤と切り離すことで建物の揺れを抑えるのが特徴です。
また、制震は建物内部に重りやダンパーを組み込み、これにより揺れを吸収します。耐震は壁に筋交いを入れるなどして補強し、文字通り地震に耐える建築物にすることです。被害を抑える能力、コストなどには対応ごとに違いがあります。
免震・耐震・制震の違いとは建築士で大切なことは
建築士にとって大切なのは、施主(依頼主)の要望に的確に応えることができる能力です。施主は叶えるのが難しい要求をしてくることもありますが、それらの望みに優先順位をつけて調整し、施主が満足する形にバランスよく仕上げることが求められます。
また、仕事を広げるための人脈づくり、現場とうまく連携するためのコミュニケーション能力も大切です。
建築士で大切なことは一級建築士が技術者としてできることは?
一級建築士の資格を持っていれば、さらに関連する分野の技術者としても活躍できる可能性が広がります。「主任技術者」や「監理技術者」として認められることをはじめ、近年の重大事故を受けて求められている「防火管理者」や「防火対象物点検資格者」としても、一級建築士の資格を活かすことができるでしょう。
また、技術者になるために受けなければならない講習や試験でも免除を受けられることもあります。
具体的な技術者の業務内容などについてまとめていますので、ぜひチェックしてみてください。
一級建築士が技術者としてできることは?建築士が知るべき代表的な工法とは?
建築士を目指すうえで知っておきたい日本の建築工法について紹介します。
木造住宅が多い日本で代表的な「木造軸組工法」をはじめ、輸入住宅で見られる「2×4(ツーバイフォー)工法」、大手ハウスメーカーが得意な「プレハブ工法」、梁や柱に骨組みの鉄骨を活用する「鉄骨造」など、代表的な建築工法の特徴やメリット・デメリットを解説していますので、参考にしてみてくださいね。
建築士が知るべき代表的な工法とは?建築中の事故の種類や対策は?
高所からの転落や建築物の倒壊、作業現場周辺の道路における交通事故など、建築現場にはたくさんの事故のリスクが潜んでいます。実際にどのような事故が発生しているかを知り、注意することはもちろん、リスクの管理・排除に務めることが欠かせません。
事故を防ぐために有効な対策について学ぶことはもちろん、万が一、現場で事故が発生してしまった場合、早急に行うべきことについても押さえておきましょう。
建築中の事故の種類や対策は?ウッドショックが建築士に与える影響は?
世界で木材価格が高騰する「ウッドショック」は、輸入木材に対する依存度が高い日本の建築業界にとって、大きな問題です。しかし、そもそもウッドショックとはどのような原因によって引き起こされているのでしょうか?
戦後の住宅需要を発端に、感染症の流行や各国の経済政策など、複雑な世界情勢によって発生するウッドショックが、日本の建築業界や建築士に与える影響についても解説しています。建築士として働く上で、ぜひとも考えておきたい内容です。
ウッドショックが建築士に与える影響は?建築における水害対策
令和元年東日本台風(第19号)では、大雨に伴う内水氾濫が起きました。それにより高層マンションの地下部分にあった高圧受変電設備が冠水。そして停電したことにより、エレベーター、給水設備などのライフラインが、一定期間使用不能となる被害が発生しました。
こういった建築物の浸水被害の発生を踏まえて、令和元年11月、国土交通省と経済産業省は連携のもと、学識経験者、関連業界団体などからなる「建築物における電気設備の浸水対策のあり方に関する検討会」を設置し、令和2年6月にまとめらた「建築物における電気設備の浸水対策ガイドライン」に詳細が記載されています。
建築の仕事に関わる以上、災害に備えた知識についても必要となるはずです。建築士になるためには、水害対策などについても把握しておきましょう。
建築における水害対策について建築物省エネ法とは?
建築関係でのエネルギー消費量は、以前と比べて増加しています。そこから省エネルギー対策の強化を目的として公布されたのが、建築物省エネ法です。
建築物省エネ法は、大規模非住宅建築物の省エネ基準適合義務等の規制措置と、省エネ基準に適合している旨の表示制度および誘導基準に適合した建築物の容積率特例の誘導措置の2つを一体的に講じたものです。
規制措置では省エネ基準の適合義務が設定されており、ビルを造る際には設けられた基準を満たさなければなりません。
建築士になるためには、建築物省エネ法についても把握しておくのが良いでしょう。
建築物省エネ法についてチェック日本建築防災協会とは
日本建築防災協会は、昭和48年(1973)に財団法人日本特殊建築安全センターとして設立され、昭和54年(1979)に社団法人日本科学防火協会と統合し、現在の日本建築防災協会という名称になり、さらに平成24年(2012)に一般財団法人に移行しました。
最初は特殊建築物調査資格者講習がメインでしたが、現在では、登録特定建築物調査員講習と、登録防火設備検査員講習として続けています。建築士になるためには、日本建築防災協会についても把握しておきましょう。
日本建築防災協会についてチェック日本建築士会連合会について
日本建築士会連合会は、建築士の品位の保持および、その進歩改善、社会公共の福祉増進を目的としています。新型コロナウィルスの感染経路が明らかになって以来、建築士も、医院や保健所と共に病原体と闘う職能として認知されてきています。
日本建築士会連合会が目指す目標像は、新たなコロナ対策という領域の技術を身につけ、感染対策を行う発注者を支援し、全国の建築士会の仲間と共に、コロナ禍を解消するという使命を果たすことです。
活動として建築士定期講習や監理技術者講習も行っており、一級建築士の登録案内についても実施しています。
日本建築士会連合会についてチェック建築士業界でよく使う用語
建築士の仕事をする上で、たくさんの業界用語や専門用語を覚えます。普段の生活でなんとなく聞き覚えのあるお馴染みの用語から、意味を詳しく理解していないとわかりにくい用語までたくさん!
建築士の専門学校に入ってからたくさん学ぶ用語ですが、その中でもよく現場で使われる用語を見てみましょう。家の建築全般で使う用語から和室ならではの専門用語などもたくさんあります。ここでは注目しておきたい用語を厳選して紹介しているので、参考にしてみてください。
建築士業界でよく使う用語について建築でよく使われる外観デザイン
家を建てる時、パッと目を引く外観デザインはたくさんあります。オーナーの希望や理想に合わせて、デザインできるようにしましょう。和風スタイルでも、純和風の家なのか?現代的な要素も取り入れた和モダンなのか?
同じ”和”でも、種類がたくさんあるのです。特に洋風スタイルの家はカントリー調やプロヴァンス風、リゾートスタイルまでジャンルも豊富!それぞれの違いや特徴をキャッチして、建築スタイルのバリエーションを増やしましょう。代表的なデザインやその他のスタイルもまとめています。
建築の外観デザインについて屋根の種類について
一般的な住宅は三角屋根をイメージするかと思いますが、屋根にもたくさんの種類があります。屋根の形や種類によって、耐久性に違いがあるため、土地や気候を考慮しながら設計しましょう。三角屋根だけでなくフラットなタイプの屋根など、目的やメリット・デメリットもあります。
代表的な屋根の種類はもちろん、豪雪地帯やデザインに応じた屋根の種類をまとめました。建築士になるためにも外せない知識なので、なんとなくイメージをしながら読んでみましょう。
屋根の種類について建築士が塩害対策で気をつけたいこと
塩害とは、海沿いや潮風を受けやすい地域独特の被害です。空気中の塩分濃度が、海沿いの地域は一般的な土地と比較すると高いと言われています。建築するときは、素材の選び方にも注意が必要です。
金属のサビだけでなく、住宅の劣化も激しいため、工夫をしながら建築しましょう。塩害被害とはどういうことを表すのか?影響を受けやすいのはどのくらいの距離なのか?など、詳しくまとめています。塩害対策や塩害で受けやすい具体的な症状などもまとめました。
建築士が塩害対策で気をつけたいことについてバリアフリー住宅とは?
バリアフリー住宅は、高齢者の方が快適に過ごせるように設計された家のことです。よく”ユニバーサルデザイン住宅”と比較されますが、それぞれの定義に違いがあります。
バリアフリー住宅はどのような家のことを表しているのか?家づくりにおいて、どの部分に何の工夫をするとよいのか?などポイントごとにわかりやすくまとめました。
バリアフリー住宅と設計ポイントについて施設の種類と特徴
建築士には施設の建設依頼も舞い込みます。福祉施設や保育施設など多種多様です。各施設は、利用者の背景も考えた上でのデザインや機能が求められます。建築士が依頼者の要望に応えるには、各施設の目的を知らなければなりません。
福祉施設なら養護老人ホームや、デイサービス、グループホームなど多数あり、単純な高齢者から、認知症や、心や身体の障がいを持った高齢者のケアを目的にしたものなどがあります。子供なら保育所や認定こども園などがあるため理解しておきましょう。
施設の種類と特徴について建築士を目指すなら知っておきたい色彩とは?
三原色や加法混色、減法混色、マンセル表色系など、色彩には専門用語があります。三原色は3つの独立した色光です。3つの色光が重なる部分に、元々の色が現れる現象を加法混色、色素を吸収する媒質の重ね合わせで作れる混色を減法混色といいます。
マンセル表色系は、色を記号や数字で表したものです。マンセル記号により、色相、明度、彩度を表現できます。
知っておきたい色彩について建築士は結露の問題と対策を理解しておこう
結露は暖かい空気が冷えて飽和水蒸気量以上となったとき、余った水蒸気が水に変わる現象です。表面結露は、窓や壁や天井に発生し、内部結露は壁の内部で発生します。
結露が発生するとカビやダニが発生しやすくなり、ハウスダストによる健康被害のリスクが高まるのです。また、内部結露で柱が腐食すると、家の強度は低下し、地震のような大きな力で倒壊する可能性も出てきます。
結露の問題と対策について建築士は換気の知識も知っておこう
換気をしないとトラブルが起きやすくなります。湿気が停滞すると、カビやダニの発生と共に、柱の腐食による家の倒壊リスクさえ出てくるのです。石油ストーブやガスストーブを使っていると、一酸化炭素中毒のリスクも高まります。
換気の方法は、窓を開けるといった自然換気、換気扇やシロッコファンのような機器を使った機械換気の2種類です。
換気の知識について建築士が知っておきたい現場の流れとは
建物を建てる時に実際にどのように建築することになるのか。建築士になるには、設計やデザインの知識はもちろん、実際に建築物を造る現場の仕事について、流れを把握しておく必要があります。
建物は、いきなり建てるようなことはありません。まずは、その土地に対する調査など情報を集め、その情報をもとに設計、契約、建築工事を進めていきます。建築工事の大まかな流れを含めた、現場の流れを分かりやすく紹介します。
現場の流れについて現地調査とは
現地調査とは、建築物を建てる前、設計段階の前に、その土地の地盤や土の質、強度を調査し、その土地に合わせた建築計画を進めるために現地で行われる調査の事です。
調査には、様々な種類があり、実際に縦の深い孔を掘り進めて行われる調査や、土は採取せずに簡易的に行われる調査など、土地の強度や土の質、建築物によっても調査方法を使い分け、組み合わせることが必要です。
現地調査の種類について、わかりやすくまとめました。
現地調査について地鎮祭とは
日本国内で建築工事に入る前に執り行われる風習が、地鎮祭です。現場の土地の氏神様を祀る神主を招いて、祭壇をつくり、儀式が執り行われます。
地鎮祭は一般的には神社に依頼しますが、施主によっては宗教的な理由で他のところに依頼する場合などもあり、土地によっても風習の違いでお供え物などが変わることもあります。
こちらでは地鎮祭について、一般的な儀式に必要なもの、お供え物などと依頼の仕方などをわかりやすく紹介します。
地鎮祭について環境工学とは
地球温暖化や酸性雨、熱帯林の減少などの地球環境問題や、大気汚染など環境汚染の原因を究明し、地球と地球上の生命を守りながら人間社会の発展を実現するための研究を行い、社会に広く関心を持ち続けることが必要となります
環境問題は政策レベルで取り組まなければ実効性が乏しいため、環境工学の専門家が活躍できるのは、まず第一に環境省、厚生労働省、地方自治体などの公務員です。民間企業では、環境問題に直接関わるメーカーでなくても、社会全体が環境に配慮した製品を必要としているため、環境工学は広く応用できる学問です。
環境工学について建築士になるための基礎知識を確認したら
建築士になる方法を知った後は、国家資格取得や実践的なスキルを身に付けるために進学先を吟味していきましょう。下記リンク先から、全国にある建築専門学校を紹介しているので、あなたの夢を叶えてくれる専門学校を見つけてくださいね。