商業施設士とは
商業施設の運営管理システムや店舗のデザインなどを行なう商業施設士。ここでは、商業施設士の仕事内容や必要な資格についてまとめています。街づくりに携わり、町の活性化に役立ちたいという方は、一度見てみてください。
商業施設士とはどんな仕事か?
商業施設士は、商業施設の運営管理システムや店舗の構成・デザインなどの計画・監理を行なう街づくりの専門家です。多くの方が利用する商業施設をもっと楽しめるように工夫し、地域の活性化に貢献して社会的に大切な役割を担っています。
商業施設士の主な職場は、店舗設計を行なうデザイン事務所や設計事務所、店舗経営やマーケティングに関するコンサルティング事務所など。経験と実績を積んでいけば、空間デザイナーや店舗プロデューサーとして独立開業する方も少なくありません。
最近、個々のライフスタイルの変化・個性化や高齢化によるバリアフリー化など、幅広い層の方が商業施設を利用するので、常に利用しやすいようなスタイルの商業施設が求められているのです。そのため、施設の改良・改善を請け負う商業施設士の需要が高まっています。
商業施設士の資格は、街づくり全般に必要な専門知識や技術を持っていることを社団法人商業施設技術者・団体連合会に認めてもらうことで、商業施設士として業務を行なうことが可能です。
商業施設士、商業施設士補の資格概要
商業施設士になるには、商業施設士、商業施設士補の資格を取得しなければいけません。受験には、満20歳以上かつ実務経験が必要という条件があります。
「商業施設士補」については公益社団法人 商業施設技術団体連合会が指定する講習を受講することで取得することができます。認定校であれば、その学校の指定する認定過程の各科目単位を取得することで商業施設士補の資格が取得できます。
「商業施設士」の試験は、学科試験と構成表現試験の2つがあり、2つとも合格することで商業施設士と名乗ることができます。以下が試験の構成です。なお「商業施設士補」の資格を取得していると学科試験が免除されます。
学科試験
学科試験では、「共通問題」と「選択問題」が出題され、マークシート方式による試験です。共通問題は、学科試験を受験すべき対象者全ての方が受験する試験項目で、選択問題は、「生活と商業」「企画と計画」「施設と設計」「監理と施工」の4教科のうち、2教科を選択して受験します。なお「商業施設士補」の資格をお持ちの方は、商業施設士試験の学科試験が免除されます。
構想表現試験(実技)
構想表現試験では、「図案表現」か「文章表現」のいずれかを試験方法として選択可能です。図案表現は、平面図やイメージパース、主旨(コンセプト)を解答する試験で、文章表現は、論文や事業計画、店舗ゾーニングなどが試験として出題されます。
商業施設士の資格取得メリット
- 商業施設や街づくりの専門家として、社会的な信用が得られる。
- 商業施設関連に勤務しやすくなる。
- 商施連が関係機関などに資格者をPRしてくれ、自治体の街づくり制度の指導員や相談員として派遣してもらえる。
- 商業施設士が組織している個人会員の会員入会資格が得られる。会員になると、人的ネットワークを広げることができ、業界の情報が入手しやすくなる。
- 社団法人や商業施設技術者、団体連合会から商業施設関連の情報を提供してもらえる。研修や講習会を行ない、業務を遂行するための支援が受けられる。
商業施設士になるには、商業施設士の資格をはじめとした建築関連の資格取得が欠かせません。資格取得のためのサポートが充実している建築専門学校について知っておくことが大事です。取得できる資格や、資格取得サポートの概要について紹介しているので、こちらをチェックしてみてください。