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設備設計一級建築士とは

このページでは、2006年に制度が創設された設備設計の資格である設備設計一級建築士について、仕事の特徴や資格取得の条件などを解説しています。

設備設計一級建築士とはどんな資格か

設備設計一級建築士とは?

設備設計一級建築士は2006年に創設された資格であり、建築工事の中でも特に設備設計に特化した建築士の呼称です。

以前は一級建築士の業務範囲で対応されていた建築物であっても、特に高度な専門スキルを必要とする建築物については、設備設計一級建築士による設計作業が必要とされています。

具体的には、3階建て以上、床面積5,000m2を超える建築物の設備設計には、設備設計一級建築士が必要であるとされており、仮に設備設計一級建築士資格を持たない一級建築士が設計を行った場合、改めて設備設計一級建築士による適合確認を行わなければなりません。

設備設計とは?

設備設計とは、建築物や構造物の利便性を高めながら、さらに地球環境にも配慮しつつ、建築物などが可能な限り長く良い状態を保てるよう給排水設備や電気設備、空調・換気設備などを設計する業務です。

従来は建築士の求めに対して、建築設備士などが担当していた業務ですが、設備設計業務では必ずしも資格が要件となっておらず、無資格者であっても設備設計に携わることはできます。

しかし、東日本大震災によって国全体の建築物に対する安全意識が高まり、さらに省エネ問題や環境問題への配慮も必要になったことから、設備設計においても一層の専門性が求められるようになりました。

そのため、特に大規模な建築物などでは設備設計について、設備設計一級建築士による作業が必要と定められています。

設備設計一級建築士の資格が必要となる職場

上述した通り、「3階建て以上、床面積5,000m2を超える建築物」については設備設計一級建築士が設計業務を行うか、最終的に設備設計一級建築士による適合確認を実施することが必要です。そのため、大規模工事や公共施設などに関わる企業にとって、設計一級建築士は必要不可欠な人材といえるでしょう。

また、そもそも設備設計一級建築士は一級建築士の上位に位置する資格であり、その専門性を活かせる職場は少なくありません。

設備設計一級建築士の受験資格

設備設計一級建築士として資格を取得するためには、以下の条件を満たす必要があります。

また、受験資格の要件として求められる業務経験には、設備設計へ直接的に関与する作業だけでなく、建築設備に関連した工事監理や消防同意に関する業務、建築確認や建築設備に関する審査・補助業務など、幅広いものが含まれています。

そのため、まずは講習を受ける前に、一定以上の業務経験を重ねることが必要です。

なお、設備設計一級建築士講習は3日間あり、さらに講習の最後に修了考査を受けて合格点を取得しなければなりません。

単に受験資格を満たして講習を受ければ即資格取得とならないため、最後まで油断しないよう注意することが重要です。

業務経験として認められなくなった業務

2013年10月以降、以下の業務が設備設計一級建築士の業務条件として認められなくなりました。

そのため、設計一級建築士を目指す人で、以下の作業を業務経験として重ねようとしていた人は、必ず時期と内容について確認するようにしてください。

設備設計一級建築士を取得するメリット

日進月歩で進化する建築業界では、建築物に対して構造的にも環境面でも高い品質が求められる流れになっており、今後は一層に設備設計一級建築士の重要性が高まっていくと考えられます。

また、資格取得の条件が厳しいために有資格者の数が限られており、資格を持っていることで人材として大きなアピールにつなげられるでしょう。

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